ピンポンダッシュ・・ピン逃げ?・・そう、誰もが一度は聞いたことがある「懐かしき言葉」。
特に幼少から少年期にかけてこの迷惑行為を行うことは一種のステータスのようなものだ。つまりは度胸試しということだろう。
ピンポンとは音の名称なので正式には「ドアフォン」か「チャイム」が正しい。
さて、現在私は同じマンションに住まうお子様からピンポンダッシュの被害にあっている。1週間ほど毎日ね。
小学校からの帰宅ついでに我が家のチャイムをあたりまえのように押されるのです。そうです、もはや彼にとって我が家のチャイムは生活習慣の一部と化したのだ。
私は自営で映像制作業を営んでおり仕事場は自宅である。土日は主にイベント撮影があるため家には居ることは少ない。平日は在宅している。
ことの発端は子供たちがマンションの共有部分であまりにも騒いでたところ、その迷惑行為を私が諭したことだろう。かなりソフトにだ。だが、これが最終的にアダとなる。
そして私に行動を阻害されたお子様に、ある変化が芽生えます。
「・・・あのオッサンおもしろそうだな・・」
ピンポンダッシュというものは肝試しと似たような側面があり、恐怖に対する興味である。ギリギリのラインで危機を乗り越えるリスルがやがて快感へと昇華される。
しかし、これらの行為を一人で行えないのが少年の性。一人で成功したとしても、それを評価する「見届役」がいないと成功を誇れません。
興奮を共有する同胞がいてこそのピンポンダッシュ。
だが、それも成功し続ければ自ずと興奮は冷めていくというもの。私もそう思い、無視を決め込んでいたのだが・・
「ピンポーン!」
※実際の画像
スタスタスタスアッ~ギャハハッハハッハッッ!!
・・・・
とにかくピンポンダッシュをやめていただきたい。ただそれだけに重点を置くべき対策を述べていきます。
尚、無視し続けるのはお勧めできません。被害を受けたという認識があれば徹底的にやりましょう。子供だろうが大人だろうがピンポンダッシュは心臓に悪い。
一般的な対処法
- 無視し続ける
- チャイムの音量を切る。またはコードを外す
- 犯行者の所在が知れない場合、学校や区長に連絡する
- 同じマンション内なら管理会社へ連絡する
- 防犯カメラをとりつける。或いはカメラ作動中の文字を貼る
- チャイムが故障していることを貼る
- チャイムにマヨネーズをつける
- 現行犯で取り押さえ、親の元へ案内させる
犯人が子供や大人で対処法は違ってきますが、子供なら親に直接言う。大人なら防犯カメラが有効かと思われる。
あと、賃貸にお住まいの方はドアホンは共有物です。くれぐれも破損させないようにしてください。
それにドアホンは本来、宅配や訪問者用に使用されるべきもの。故障通知や消音はできるだけ避けたい。被害を被っているのはこちらであり、それに付随して被害を被るのは馬鹿馬鹿しい。
では、私の考えを以下に述べる。
警察へ被害届を提出する
ピンポンダッシュといえども、その度合いが過ぎると軽犯罪法に当たります。それは被害を受けた側が精神的苦痛などを訴えた場合に発令されるものです。
ピンポンダッシュはおそらく下記法律に反する恐れがあり。私の場合は仕事を阻害されているので「三十一条の業務妨害」ですね。
三十一 他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者
三十二 入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入った者
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO039.html
たとえ子供であっても被害が続く場合、その責任は親が取らねばなりません。法的措置をとるにはまずお近くの警察署へ被害届を提出しにいってください。民事でないと判断されれば形だけでも警察が来てくれます。
あと、弁護士に相談するのは「費用」がかかります。こちらが被害を受けているのにお金を払うのは愚の骨頂です。
責任能力を持たない未成年者は、第三者に損害を与えても、その損害を賠償する責任を負いません(民法712条)。その場合、未成年者の監督義務を負う親権者(両親あるいは一方の親)が監督義務を尽くしていない場合は、未成年者が第三者に与えた損害につき、賠償する責任を負担することとされています(民法714条1項)。
未成年者は、個人差はありますが、一般的には12歳くらいに責任能力を持つようになるとされています。
少年事件と保護者の損害賠償責任 http://keiji-shohaku-law.jp/junior03.php
大抵はそれで大人しくなりますが、いきなり警察沙汰にするのも後々後悔する場合もあります。ご近所の目やそのあと何度も顔を合わせる可能性がある方にはおすすめできません。
録画機能付きドアホンを設置する
最近の主流は録画機能付き、または画像保存の機能が付いたドアホンが多くなってきてます。普通のインターホンであれば工事はさほど難しくはありません。しかし賃貸にお住まいならドアホンは共有物です。変更の際は管理会社の了解を得てから工事してください。現在はワイヤレスで映像を飛ばす商品も出ています。
私の部屋も元々インターホンでしたが、昨年大家さんが一人でほいほいと取り付けてくれました。所要時間は20分程度だったと記憶しています。
参考サイト:知って得する!リフォームの基礎知識
これが実に便利でして、チャイムを押すと同時に日時や画像を保存してくれるんです。特に不在のときには誰が訪ねてきたのかが一目瞭然。それにカメラが付いてるとそれだけで大人なら敬遠しがち。
冒頭の画像はピンポンダッシュ後の記録です。もちろん顔は伏せたいので逃げた姿しか載せていません。
録画機能は付いてなくてもカメラが作動するものならスマホでモニターを録画することもできます。少し気合がいりますが・・。
迷惑行為はいつ被るか分かりません。いざというときのために購入しておいても損はないと判断します。
録画された映像や画像は犯罪の証拠になる
先ほどの被害届ですが、まず提出する前に「証拠」を揃えたほうがいいでしょう。被害を被った日時、場所、相手や自分の行動など。
その中でも録画機能つきドアホンの動画や画像は決定的な証拠になります。中にはピンポンダッシュを現行犯で逮捕した子供を擁護し、証拠を出せ!と仰られる親御さんもみえます。
※現行犯逮捕は警察でなくても可能。刑事訴訟法213条 / 現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することが出来る
特に大人は理解能力があるので「証拠には弱い」。ピンポンダッシュするのは子供の悪戯かもしれませんが、それを犯罪として突き出すには確固たる証拠が要ります。それが現行の動画や画像なのです。
実際に私が行った対処法
子供のピンポンダッシュにはルーティンがあります。
帰宅後、遊び時間など日々のサイクルの中でピン逃げを行うのです。早朝や深夜などの、より精神的苦痛を与える技を彼らは知りません。
そして目星をつけた時間に待機します。該当の子供の声が聞こえるやいなや、ドアに張り付き覗き窓から外を伺います。その際に証拠画像を入れたスマホと何かの際の為にボイスレコーダーをONにしておきます。
そして子供の手が自宅ドアホンに触れようとする刹那・・
飛び出します!
これにはかなりビビります。自分でも書いてて怖い。
そして現行犯逮捕で捕まえます。このときに必ず服を掴んでください。腕や髪などを引っ張ればコチラが犯罪者になる恐れがある。ドアも体に当てないように慎重かつ大胆に開けるように。
服を破かない程度に掴み、逃げ出さないのを確認します。そしてしゃがみ込み目をしっかり合わせます。そして穏やかな口調で話し始める。
「何かようですか・・・?」
「今、ピンポン押したよね?しかも今までに何回もさ?」
「用事はなんですかッ!?」
押しと引き。子供の脳裏にオッサンの怖さ、いや共存社会の一端を植えつけていくには親以外からの畏怖を与えねばならない。
そもそも叱られる恐怖を知っている子供ならピンポンダッシュなどしない。恐怖を知らない子供は非常に危険だ。親が真剣に叱るということは私のようなオッサンから子供を守るためにある。
「君じゃなく、お父さんかお母さんが用事があるんだね?じゃあ君の部屋どこかな?おじさん連れてって?」
あくまでピンポンダッシュでの被害を怒りにすることは抑える。録音しているなら尚更だ。ここでは「普通にピンポンを押したので用事は何か?」という論点でカチコミをかけます。
その方が「頭おかしい感=ヤバイ人=怒らすと怖い」を演出できる。
後は親と話をします。
どこの部屋の何々と申しますが~お宅のお子さんが私に用事があるみたいなんですけど、毎回ドア開けてもいませんからやっと会うことができました。
「それで用事は何でしょうか?用事が無いのでしたら無闇にドアホンのチャイムを鳴らさせないでください」
ここでスマホの画像を見せる・・
それ以来、ピンポンダッシュはなくなったが相変わらず共有部分では騒がしい。年金頼んだぞ。
めんどくさいので多少の迷惑があっても他人には何も言いたくない派
私もあたりまえに他人との衝突は避けたい。前に酔ったDQNが電車内で暴れていたことがあった。ひ弱そうなカップルがヤジられ、男は何の言葉もない。逆にDQNに迎合しようとする口ぶりも時折見せた。
そのとき私はしきりに心の中で叫ぶ。「あーめんどくせッ!うるさッ!早く降りろよゴミが!」と。
君たちうるさいよ・・といえば何が起こるだろう。想像してみてほしい。
何も言わないということは、言った後に起こると予測される行動に危険を感じるからだ。云わば自己防衛。
そうして世の中の数多あるプチトラブルは処理しきれている。犯罪までは行かずとも「うるさい奴ら」は日常茶飯事。いちいち自分の時間を「ゴミ」にくれてやるヒマはないのである。
ただ、自分の子供や知人友人が危険にさらされているときは何かしら行動をするだろう。
そう、ピンポンダッシュでキレた私を子供に危険だと認識させることこそがピンポンダッシュ撲滅の第一歩なのだ。
私の子供が私のようなオッサンに迫られることを想像すると、何としてでもピンポンダッシュを止めさせるだろう。
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