PODだかMODだか得体のしれない製品がはびこり続けるPOD世紀末。
その勢力はORION軍をはじめ、「BBスタイル連合」、「チームRPM」、「AEGISサークル」、「おこぼれサードパーティー勢」など、苛烈なシェア争いがいまだ続いている。
食うか食われるか。パクるかパクられるか。
そんな下剋上さながら「なんでもアリ」なのが中華VAPEの魅力のひとつ。
俺のヒットは俺のもの。おまえのヒットも俺のもの。
そして懲りずにまた一人の戦士が「後出しジャンケンPODコロシアム」に打って出たのであった。
そう、彼の名はWISMEC R-80。チームRPMの新たな刺客である。
得意技は510アダプタ。・・いやオマエ、それ普通のMODだろ。
Thank you offer / Vapesourcing
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今が旬だから何でも作っちゃうWISMEC!
ネタ切れに悩まされるWISMEC。どうみてもSMOK RPM 40から派生したタイプかと。
Voopoo VINCIやiJoy Jupiterから数えると3番手くらいでしょうか。後続もこれから増えていくかもしれません。
こういうタワー型のテクPODはVaporessoからも出てますが、アチラはAEGIS系。細分化が難しいのもまたオリジナルをアピってる証拠かと思われます。
では、R-80の特徴を簡潔に述べます。
- 18650バッテリー換装式
- 80Wまでのワッテージ機能
- 510アダプタ付属(付属してないのも有り)
- キャップ付き
- USBタイプC
だいたいこんな感じ。あとはよくあるカートリッジにコイルを挿入するタイプ。タンク容量は通常版で4ml。TPDは2ml。
510ドリップチップとの互換性はありませんが入るっちゃ入る。※開口8mm。それと今のところはRBAコイルなし。つーか510アダプタがあれば何だって可能。
MOD機能としては3クリックでカラー変更できます。赤→黄→青。表示はワッテージ、抵抗値、パフタイム、パフ回数。
他、電源ON時に操作ボタン同時推しで設定ロック。OFF時に同時推しで表示反転。このレイアウトで表示反転もどうかと思うぞ。
パフは浅めで音は低め。パネル視認性は申し分なし。ボディは合金っぽくて少し重いのがたまにキズ。※総重量約165グラム。高さはキャップ込で約12cm。
形状が三角形なのでフィット感はありますね。キャップはユルユルではなくちゃんと固定されてました。カートリッジのマグネットも良好。
欲言えばキャップを底に装着できるようにしてくれたらなと。私個人としてはキャップ要らない派です。
マニュアルにはカタコト日本語あり。他、付属品はUSBケーブル(タイプC-約50cm)、0.8Ω単線コイル、510アダプタ。
ざっとそんな具合なWISMEC R-80なわけですが、位置づけとしてはSinuous P80、V80を踏襲したPODかと思われます。
なにげにストラップ用のホルダーが付いてますがR-80は案外重い。人によっては頚椎ヘルニアが悪化するので気をつけてください。
カラーは現在5色。しかし、ボディはシルバーとガンメタに分かれるのでパネルだけで選ぶには注意が必要。
尚、そのパネルはプリントなので世界にひとつだけのレジン柄ではありません。※保護シール有り。
それではスペックのあとにいろいろイジっていきたいと思います。
Parameters
Size: 116.2 x 32 x 31.5mm
Weight: 111g
Cell type: high-rate 18650 cell (discharging current should be above 25A)
E-liquid capacity: 4ml
Resistance: 0.3ohm Mesh and 0.8ohm Nicr Coils
Charging Port: Type-C
Maximum charging current: 2A
Maximum output wattage: 80WColors
classic legend, meteor shower, northern lights, ocean star, quantum worldWismec R80 Pod Mod Kit 80W comes with
1 x R80 (without cell)
1 x 510 Adapter
1 x R80 Cartridge (WV-M 0.3ohm Coil Pre-installed)
1 x WV01 Single 0.8ohm Coil
1 x USB-C Cable
2 x Warning Card
1 x User Manual
1 x Warranty Card
まず、VAPEにおけるレジン文化について物申したい
これな。
うーん・・。私は何度もVAPEにおける「レジン及びレジンパターン文化」に異を唱えてきました。なのに一向に止む気配がない。むしろ加速してる。※以下は個人的趣向によるものです。
なにゆえ?なのかは定かではありませんが、ある一定数以上のレジンスキーがいらっしゃるからこうしてメーカーは推してくるんだと予想します。
まず、一番多いのはうずまき状のマーブル模様。次いでスタビ柄、スペーシー、カオス、ビースト、アルマゲドンなどが並びます。
なぜ私がレジン及びその派生が嫌いかと申しますと「抽象的な模様が普通に怖い」のと「ボディデザインを殺す」からです。
もとはスタビを模したマスプロからの派生だと推測しますが、昨今のデザインパターンは「おかしな方向」へシフトしつつある。私はそれを危惧しています。
そもそもボディに柄は必要か?と問われれば私個人は全く必要ありませんし、頼むから何もしないで!と額を地べたにこすりつけて土下座をしてもいいくらい必要ない。
それに、無地なほうがシンプルで良いし、コストも削減できて価格も下がるはず。なのにレジン。そこは譲れない。頑なにレジン。死守。
そこに何があるのか。何処に行きたいのか。またはどこに価値を見出してるのか。もしかしたら何かの陰謀なのかと思うくらい不思議でなりません。
単に価値観の違いだけでスルーできる範囲なら私もこんな長々とキモい文章など書きません。大切なことは誰かが声をあげることです。No more Resin!
カートリッジタンクとコイル
レジン書いてたら思いのほか長くなってしまいました。話を戻します。まずトップはカートリッジタンクとコイルが分離。
ボディ上部のホールはエアの取り込みです。
コイルはポンづけなのでやや心もとない。エアフロー調整はコイル下部のAFCリングを回すことで可能。
ドローは軽めで全閉吸える精度。メッシュなら重めなDLが良い塩梅。MTLコイルとの差はほとんど感じられませんでした。
左が0.3ΩDLメッシュで、推奨・・見えないけどたしか25-40W程度。左は単線MTL・・見えないけどたしか0.8Ω。
誰もが思う「あれと互換できんじゃね?」と思い手持ちで試しましたが難しいですね。
わけあって0.3Ωしか試してないですが、ミストの出は少なく味の芯がしっかりしている印象。
中を覗くとメッシュ面積が少ないタイプなので20Wあたりの低温でも楽しめる仕様となっておりました。
リキッドはいつも吸ってるHiLIQアップルですがそこそこ美味しいです。ここは問題ないかと。ただ設置方式がやわい。
ゴム栓の具合は挿入部分に突起がないので閉めやすいけど若干滲みやすいかもしれません。0.3Ωのはタンク1回でジュるり&漏れ確認。
コイル固定はOリング1個。MTL仕様のものはカートリッジ挿入後、AFCがコイルごと回ったので漏れ確定かと思われます。※個体差によるかもしれません。
どっちみちあまりいい設計ではないのでPOD目当てだと厳しいと個人的には考えます。
低い形状の割にキャパは4ml。ノーチラスAIOみたいにマウスピースの外周あたりまで入るからです。
ただ、やはり黒いカートリッジは入れにくいし残量が見づらい。どうせ使い捨てなら遮光性より利便性を高めてほしい。
18650バッテリー換装式のありがたさ
Wismec R-80はほぼ9割方ふつうのMODです。なので購入を視野に入れる際はMODとして捉えてもいいんじゃないでしょうか。
皮膜が厚いVapcellでも難なく入りましたし、プルトップ型のバッテリーキャップも使い勝手が良いです。若干噛みは甘いけど。※ベントホール有り
底にはUSBポートを配置。タイプCで2A高速充電可能ですが出力側が対応してなければ意味がありません。
それにバッテリー負荷を考えれば500mAで外部充電したほうがよろしいかと。本体は80Wまで出せるのでバッテリーは25A以上を推奨。
510アダプタがあることのありがたさ?
最近、巷に溢れ出してるサードパーティー製の510接続アダプタ。それを純正で出してきてるあたりにWISMECのしたたかさが伺えます。
そのまま本体にドボンで装着。ツライチになるのでアトマがない場合は絶対に外れない仕様。クソうける。
長くて重いAMMIT MTL RTAをつけてブン回しました。しかし、なかなか外れないほどのマグネット保持力なので安心感はありますね。
肝心のアトマイザーベース。25mmを乗っけても1mmほど空いてたので汎用性は高い。地味に良いのでツッコミどころに困ります。
MODだけでいいなら他に選択肢はありますし、PODが吸いたいなら他にもある。実に悩みどころ。
はなから美味しくて使い勝手が良いPODならプラスアルファとしてみていいんですが、このR-80はいまのところ国内で扱ってるショップが見当たりません。※ベプログさんとこで扱いあり(追記
となると、交換の際に手軽に買えなかったりするのである種の覚悟が必要となってきます。
ワッテージ調整だけのMOD機能
R-80のMOD機能は1-80Wまでのワッテージ調整のみです。TCやカーブなどはありませんのでご容赦ください。
自分でも書いてて大きな矛盾にブチ当たってます。ちゃんとしたMOD買えばいいじゃん!と。コレPODだよ!と。
ビギナーの方が今からVAPEに手を出すと市場のとんでもなさに付いてこれなくなるでしょう。我々さえも細分化するには困難なところがある。
MODなのかPODなのか使い捨てアトマのキットなのか。そもそもVAPEなのかコレは・・・。VAPEっていったい・・
総評!510アダプタ付属がカギとなるPOD
このR80。いろいろイジってきましたが、やはり510アダプタが標準装備されてるところに強みがあると思えます。わざわざ互換品買わなくていいから。
簡単なPODが欲しいなら人気のキャリバーンやKOKO。プルームテックも吸いたいなら特化してるTARLESS。
そしてMODが欲しいならTCやカーブ機能などがついたものを選べばいい。
じゃあ、このR-80はなんなのさ!と問われれば、PODの手軽さとMODによる調整機能。そして数多のアトマイザーが使える510アダプタがある!ということでしょう。
少々困惑気味なのは上の画像を見てご判断ください。
510アダプタの強み。それしかないのではないか。むしろ背の高いアトマをつけたP80やV80がコンパクトにみえるぞ。なんなんだよPODって・・
>Wismec R80 Pod Mod Kit / 約3,300円