小さな一歩。それはスペイン語でPASITOっていうらしいです。遅ればせながらガリガリです。宜しくどうぞ。
本日は、ついに!というか、やっと!というか、いまさら!なパシート POD KITをレビューさせていただきます。
モノはORIONスタイルでよくある製品なんですがRBAが使える世界初のPOD!としてPASITOは世に登場いたしました。
はたして本当に人気製品といえる代物なのでしょうか。それではいろいろ探っていきたい。
Thank you offer / Vapesourcing
PASITOを使ってみて気になったところ
詳細は後回しにして結論から書きます。まずは色々と気になった点から。
- 思ってた以上に安っぽい
- ラベルデザインがダサい
- パフボタンが回る
- エアフローがガバガバ
- リキチャ時にコイルが外れそう
安っぽさの要因はガワがアルミだからかもしれません。多少重くても合金で良かったのかなと。最近SSが出ましたがソッチはシンプルでカッコ良さそう。
そして意味不明なレジンのような気味の悪いデザインパターン。これはCPRといった素材で光沢があり指紋もつきにくいのだとか。LEDランプも透過します。
あとパフボタンがクルクル回るので安定感がない。その他、
エア流入スイッチを全閉にしても全開とほぼ変わらない。
極めつけにリキチャの際、コイルをノズルで押してしまってそのまま外れて漏れ出しそうで怖いってことくらいです。
ではお次に良いところ。
PASITOの良いところ
難点ばかりならこれほど売れるはずはないので良い面のほうが勝ってるはず。では個人的な感想をば。
- 味がよく出る(0.6 mesh)
- 出力調整の効きが良い
- 定電圧でヘタっても味が落ちにくい
- このサイズでは軽い(約80g)
- ドリップチップの絶妙なバランス感
- 本体価格が安い
- なんつったってRBA可能
味はQORION Qが8なら7.5くらい出てると思います。定電圧式なのでバッテリー残量が少なくなってもパワーが持続する。
出力は最小から最大まで5段階あるのですがどれも体感でわかるほど効きが良い。特にサードパーティー製のプルームテック対応ドリップチップなんかは重宝しそう。
あと、エアフローがバカなのでドリップチップの内径を絞ればMTLコイルでも真価を発揮するかも。※0.6 meshなら純正ドリチで十分でした。
PASITOは基本的にDL寄りですかね。
おまけに本体価格も安いので取っ付きやすい。海外相場は約2,400円。国内でも約4,000円前後。カートリッジ、コイルは海外でも約1,000円あたりとあまり変わりません。
一番気になるのはコイルユニット構造
こうして自分なりのメリット、デメリットを比較するにだいたい半々くらい。
ただ、一番やっかいだなと感じたことは前述した「リキチャ時に慎重にならざるおえない」ということ。
この画像が分かりやすいと思うのですが、リキチャの際はコイル脇から注ぐことになります。
見えているコイルはボトムキャップと直結。しかもシーリングはOリングのみ。つまりこのまま押し込めばゴソっとコイルが下に外れてしまう。
構造としてはコイルをアダプタに挿したモノをトップキャップで固定してるかと思いきや無数のOリングで止まってるだけ。いわゆるポン付け。しかもパッキン類の予備なし。
言ってることが伝わってるか不明ですが上の図でなんとか汲み取っていただきたい。
つまりは誤ってノズルを押し込みすぎると干渉して下にコイルが落ちる可能性が出てくる。一番気になるのはそこだけです。
まあ、バッテリーにセットした状態でリキチャすればコイルボトムは支えられますが、もし漏れたりすれば本体自体がオシャカになってしまう危険性がある。
では、あんまりネガティブなことも言いたくないので製品の詳細に移りたいと思います。おーこわ・・
PASITOのオシャレなパッケージ
ケースは紙箱でなんかオシャレ。しつこいけど赤以外が良かった。赤が大好きな方に差し上げたい・・
ケースを開くとこれまた観音開き。こういうところのデザインはいいのに何故にグチャグチャしたホラーチックなパターンを採用するのでしょうか。欧米でウケがいいのかな。
そして両サイドにはマニュアル。他にはクオリティカードやらコイルの特性なんかを記したのもありますね。とても親切だわ。
やれば出来るのに何でこんなパターンを選ぶのか。全部台無しだわ。
出たよこれ。紅白のめでたいUSBケーブル。しかもPASITOは今をときめくタイプC。1Aだけど早い気がする。多色ならケーブルの色も違うってことないよね。
こういう細かいところにメーカーのセンスが出るのでSMOANTってちゃんと愛情込めて作ってる感がある。
だけど何故にあのホラーチックなパターンなのかしつこいけど解せん。
内容物は他にDL用の0.6Ω meshコイル1個(絶縁処理でインストール済み)。それと、
MTL用の1.4Ω Ni80ですね。経験上、コイルからチムニーが伸びてるものは味が出やすいと思う。ちゃんとLV4/LV5では吸うなよ!って警告もしてくれてます。
ホント親切!な!。でも、何故にあのホラーチックなパターンを採用したのか一向に(ry。
以下スペック引用です。ちなみにRBAユニットは別売。コイル3個と同一価格です。国内だと980円くらい。海外だと500円~から。
Parameters
Size: 102x38x18mm
Material: Space Aluminum
Battery Capacity: 1100mAh Built-in Battery
Wattage Range: 10-25W
Pod Capacity: 3ml
Resistance Range: 0.3-3ohm
Voltage Range: 3.2-4.2V
Charge: 5V/1A
Conversion Rate: 95%
Cartridge Size: 45x36x18mm
Cartridge Material: Food grade PCTG
RBAオプションの概要
【Smoant公式より】
PASITOはプリメイド意外にオプションでRBAユニットも用意されてます。まあ、それが最大のウリなんですけどね。
ちゃんと510スレッドアダプタも付属してるしボトムエアでございます。公式ではBEST 0.5-1.0Ω。MOD自体のレジスタンスレンジは0.3-3Ω。
ただし最高出力が25Wあたりなのでそれを見越したバランスのいい抵抗値を選んでいくことが肝要かと。
見るからにビルドしづらそうなポストレイアウトですが大きさ的にも相当小さいと思われます。老眼にはキツイすな。
私は海外で別途購入。中にはコットンや折れ曲がったワイヤーなども付属してました。メインは本体だけだから特に必要ありません。
ビルドは後述します。
PASITOの構造と機能
PASITOのバッテリーは1,100mAh。よくある900mAhより少し容量がありますね。
カートリッジ部分はマグネットで脱着式。カンタンには外れない良い塩梅。
パフボタン5回クリックで電源ON/OFF。すぐ下の小さなボタンは出力選択です。1回づつ押せばLV1からLV5まで増えていく。
公式画像から引用しましたがコッチのほうが分かりやすい。つーか公式サイトみればそれで済む話じゃ・・
ワッテージは10,13,16,20,25Wまで可変可能。10Wはさすがに低いです。13Wあたりから運用で使える感じ。25Wはかなりハイパワーな印象でした。
バッテリー残量もLEDインジケーターで確認できます。※パフボタン1回押し。25W(LV5)で吸い続けると100パフくらいで切れます。3mlリキッドもそのくらいでカラッカラ。
このランプはシールでカモフラージュされてるので普段目立つことはないです。
ここでしつこくてホントすまんけど、コレなんの模様なの?。実は北斎っぽくない?梅原龍三郎?
そして制御してるのはAnt Chipなる自社ボード。SmoantはCharonやCylon Modなど、どちらかといえばMOD屋。
特に安い製品がウリというわけではないのでPASITOへの本気度が伺えます。
色々ツッコミどころがあるカートリッジとエアフロー
そんじゃカートリッジいきます。まずORIONのように継ぎ目が分からないクオリティではなくクッキリとジョイントしてる跡が見て取れる。
エア調整はこのスイッチみたいなものを動かして「本来は調整できる」はずでした。だけど上からカブせてるプラカバーに隙間があるためソコからエアが漏れる。
最初、タンクを指で塞ぎながら「ズコーー!どこからやねん!ズコーーー!おい!パシト!スピーー!」って探した挙げ句やっと見つけましたよ。
だけど漏れや滲みはないのでリキッドタンクとはちゃんとパーティション出来てると思われます。※一週間くらいなのでまだ分からんけど。
さて、PASITOの気になるエアフローはORION同様にトップ トゥ ボトム。上画像でいえば左上から入ってコイル下に直結してます。上半分はリキッドキャパ(3ml)。
分解するとこのようなパーツ構成になります。ドリチは上からかぶせるタイプ。ぶっちゃけコレで私は満足してます。
さて、ここで気づいた方は偉い。そうOリングの山です。PASITOの「O」はOリングのO。
スゴイっしょコレ。ポン付けでも強固なポン付けだと思われるがポン付けなのは間違いない。ボトムアダプタに3つだよ。何気にエアインテイク部分の上下にあるのがSmoantクオリティ。
コイルのボトムホールはやや大きいですかね。前述もしましたがやはりタンクとの接合はスレッドか何かロック機構が欲しいところ。
それら合わせたコイルをタンクに挿し込むとトップはこうなります。キャップにスレッドはありますがガチガチに固定されるわけではないです。
しかもこのコイルとの隙間が狭いので割と慎重にチャージしなくてはなりません。その点だけ見ればいかにORIONが楽ティンなのかが理解できる。
PASITO RBAをビルドしてみる!はたして上手くいくのだろうか?
パーツは3点セット。他にコットンやドライバー、ワイヤーなども付属してました。見た目はとにかく小さいけどMTL RTAでは珍しくない大きさ。
510アダプタが付属するので抵抗値を測る場合は装着します。どちらにせよアトマスタンドやオームメーターに固定しないとビルドは難しい。
構造としては2ポストのシングル専用機。レイアウト的に2ポストのデュアルデッキみたいですね。それをむりやりシングルにしていく。
ポスト間はそれほど狭いこともないし、ボトムエアホールが意外と大きい。なのでコイル内径は2mmか2.5mmがベターでしょうか。3mmだとチャンバーに接触しそうです。※当てているジグは2.5mm
ポスト間の割にワイヤーホールが小さい。おそらく24Gだとキツキツなので26か28Gがベター。問題はコイル作成よりコットン足の処理ですかね。
では適当にNi80 26G-2.5mm 0.6Ωで組みます。ワイヤーの処理は最初に1本入れて固定する。そしてワイヤーを折り返してもう1本を入れる。実にめんどくさい。
これより少し大きめのネジに交換すればネジ頭で留めることもできます。もしくは最初からペンチなどでS字に形成してもいいかも。
どちらにせよ1回組めばすぐに要領をえるくらいの問題かと思います。やってみるとそれほどやっかいではない。
個人的に難しいのはコイルではなくウィッキングですかね。
ジュースホールが狭いので内径も小さくしたいのは理解できますが、ウィックが細いと過剰供給になりやすい。
自分の場合、エアホールの大きさを見越して26G-2.5mm。コイル周りのウィックはバランスが良いと感じたので後はジュースホールサイズにウィックを減らしていきます。
このとき、リキッドで湿らせながら行うよりチャンバーキャップを1噛みくらいさせてピンセットで処理したほうが早い。
最後に抵抗値を測り、問題なければコイルアダプタに装着してタンクに挿し込むだけ。
あらかじめリキッドで湿らせてるとリキチャ時の圧でイッキに滲むこともあるのでコイル周りだけに数滴垂らせばいいと思います。どちらにせよ浸透するまで待てばいいだけなので。
結果、問題なくRBAは動きました。漏れもないですね。これでランニングコストが下がることを思えばPASITOの価値は大いにある。
ORIONとのサイズ感をみてみる
バカにしてんのか? ORIONの上が無いやん・・。ちょうどデスク脇にバッテリー部分だけあったので無いよりマシかと思ってつい・・。感じてくれ。
たぶんORIONのほうが低いね。横幅はPASITOのほうがスリムな感じ。
厚さはORIONのほうがスリムですがそれは良いことばかりじゃありません。
なぜならORIONは立たせておくとすぐにブっ倒れるのでPASITOの安定感はメリットといっていいです。
しかし質感はORIONのほうが格段に上。
総評 / RBAが無くても十分楽しめる要素を持っているPASITO
うん、美味しい。
HiLIQのアップルがこれほど美味いということは巷で人気のリキッドなら尚更ですね。それにちょっとRBAでこれ以上出せる自信がないわ。※自分のセッティングではRBAもよく味が出てました。
MTLのほうも吸ってみなきゃと思うんだけどちょっとあわよくばプレ企画に回したいのもあって確保しておきます。
まぁ、いろいろ難点もありますが総体的にみたら許容範囲内だし価格も安いし、Smoantなだけに大いにアリかなと。※ただしパネルデザインは除く
ウリであるRBAも1回挑戦すれば後はコツをつかみやすい。やっかいなのはコットン足の調整ですがコレは慣れていくしかないかと。
個人的にはJesterよりも足場が固定できるぶんビルドがしやすかったです。PASITO自体、DLなのでビルドコイルもそれに合わせたほうが上手くいくと感じました。
結果的にこのPASITO、使い勝手や味の出、サイズ感、サードパーティー、RBAなどホントにオールマイティー機なので人気が出て当然かと。
なのでSSを注文しようと思います。以上。